最近、どうも気持ちが落ち着かない……
……集中力がイマイチのまま上がって来ない……
――その原因は、性格の問題でしょうか?
それとも、生活習慣を見直す時期が来ているのでしょうか……?
意外に見落としてしまいがちなのが、毎日を過ごしている部屋の環境です。
その中でも、特に大きな面積を占め、
意識していなくても視界に入り続けているのが、壁です。
この記事ではこの壁の色やデザインを選ぶことが、どこまでメンタルに影響を及ぼし、
「暮らしの土台作り」に役立つかを様々な角度から調べた結果を、わかりやすく解説します。
*この記事は広告を掲載します。また当ブログはAmazonアソシエイトです。
壁|毎日、無意識に見ている大きな”背景”
私たちの脳は、すべての情報を意識しているわけではありません。
しかし、周囲の明るさや色、形、物の多さなどを無意識に把握し、処理し続けています。
そのとき特に視覚でとらえた情報が主体になっています。
だからこそ、住空間の背景にあたる壁を整えれば、
視覚的な負担は大きく減らせるのではないでしょうか――。

たとえば壁紙の剥がれ、シミ、汚れが気になる、モノが多すぎて雑然としている、
好みに合わない色柄が目立つ……
こうした情報すべてが、心身の不調に直結するわけではありません。
しかし、小さな「気になる」要素が常に飛び込んできて積み重なれば、
なんらかの悪影響を及ぼす可能性は高いのではないでしょうか。

×自分の部屋でくつろぎたいのに落ち着かない……
×仕事部屋なのに集中できない……
反対に、視界が整っていれば、

◎ここに来るだけで、「くつろぐ」モードに入れる♬
◎よーし、仕事全開するぞ!
つまり、空間と行動の結びつきを作りやすく、条件づけやすくなるのです。
自分で選ぶ空間は”心に良い”
ここで重要なのは「自分で選んだ」という実感があることです。
特別にお金や手間暇をかけることではありません。
職場環境を実験の場にした心理学の研究があります。
研究では、
- 何もない簡素な空間
- 植物やアートを置いた空間
- 利用者自身が装飾を決めた空間
これらを比較し、利用者の幸福感・生産性との関係を調べました。
すると自分が環境作りに関与した空間(③)が、もっとも幸福感・生産性が高かったのです。
つまり、好みの壁紙を選び、自分の手でその場を整える。
- こうした行動は、「環境に(とりあえず)我慢する = 環境に自分を慣らそうとする」という状態から、
- ⇒⇒⇒「暮らしを自分の手で変える = 住みやすい場所を自分で作り出す」状態に変える
それがたとえ小さなものであっても、受動的な態度を能動的で自発的な態度に変えることが、
もっとも重要な要素です。
一面の壁紙を貼り換えてみるだけでも、自分の意思が目に見える形で残れば、
それが生活に対する自己効力感を上げる、とは充分に考えられるのではないでしょうか。

疲れた注意力を休ませる”自然や風景を感じる柄”
現代社会を生きる私たちの注意力は、思いのほか疲労を強いられています。
仕事、家事、運転、スマートフォン、etc.
集中力を使わざるを得ない時間のあと、疲れを感じてしまうのは自然なことです。
別に意志が弱いわけでも、鍛錬が足りないわけでもありません。
環境心理学の概念に”注意回復”というものがあります。これは、
使い続けて疲弊した注意力の回復を、自然環境が助ける
という考え方です。
医療施設を中心にした研究でも、
植物、水辺、空、穏やかな風景などの画像が、不安や緊張、疲労感にどのような影響を与えるか
が調べられてきました。
現時点での結果は、「良い影響を与える」というもの。
実際に、さまざまな医療施設で積極的に採用されるようになっています。
もちろん、自然の風景などが即・治療に結びつくわけではないし、
医療施設と一般家庭を同等に扱うこともできないでしょう。
とはいえ、自然を連想させる景色が、忙しい視線を受け止める場所になり、
酷使してきた意識を束の間でも休ませてくれる効果は期待できます。
寝室に淡い植物柄の壁紙を選んだり、
仕事部屋に空や森林の柄、
リビングなら木や草花の柄……
部屋の持つ役割に合わせたデザインを選んでみてはいかがでしょうか……?
色彩心理学|じつは単純明快な世界ではない

えーと、
青は集中力、
赤は活力、
緑は癒し……
だったかな??
色彩心理学は、このようにわかりやすい形で紹介されることもあります。しかし……
色の影響は、それほど単純なものではないのが事実です(色彩心理学もじつは単純ではありません)。
たとえば、青を例にとっても、淡い水色と暗い紺色。
この両者とも青にふくまれますが、印象はかなり違うものになります。
色と認知能力の関係を扱った研究でも、結果にばらつきが目立ち、
「特定の色が誰にでも”ポジティブ”(あるいは”ネガティブ”)な影響を与えるとはいえない、
という結果が出ました。
ひとつの色にも、
- 明るさ・鮮やかさ
- その色を使う空間の面積・照明・広さ
- その色にまつわる個人的な記憶
など、幾多の要素がからみ合ってくるので、一般化はできないといえるでしょう。
そのため、部屋の色選びに関しては、利用者の印象(色に対する)が第一と考えた方が良いようです。
たとえば、休むための部屋には「落ち着く色」、仕事部屋は「疲れにくい」とか「集中できる」などの色、
ほか、「気分が上がる色」、「おごそかな気持ちになれる色」など、個人の趣味や嗜好を反映するのが、
もっとも現実的な効果を生むと思われます。
アートセラピーと壁紙
アート柄を壁紙などに使用して、それを眺めるのがアートセラピー―これは誤りです。
定義の問題になってしまいますが、
- アートセラピーとは専門的な支援のもとで絵を描くなどの、
- 表現を通して心を扱う方法
を指します。
ただ、壁紙に好きな柄や色を選ぶこと自体が、気持ちの好転に役立っているという報告があります。
「壁紙に癒される」よりも「癒される壁紙を自分で選ぶ」「気持ちの良い空間・環境は自分で作る」というアプローチのほうが、より効果的になるでしょう。
アートに関しても、「その作品が自分にとって良いのか・悪いのか」。
その感覚だけが正解で、決して「人気があるから良い」、
「専門家や人気タレントが太鼓判を捺しているから良い」、
というものではありません。

セルフケアは無理なくやろうね!

失敗しない壁紙選びのポイント
念頭に置かなくてはならないのが、面積の大きさです。
壁紙は面積が大きいものです。
そのため、小さな見本と実際に貼ったときでは、もたらす印象は相当違うものになるのです。
そこで、選ぶ際の一応のチェックポイントを挙げてみました。
- サンプルを朝・昼・夜の光で確認する
- 強い色や大柄は、まず一面だけに取り入れる
- 長時間過ごす部屋ほど、刺激を少なめにする
- 家具、床、カーテン、照明との相性を見る
- 流行だけでなく、自分が長く心地よく感じられるかを考える
大がかりな改装、貼り換えを望まないときは、アート素材の壁紙を採り入れるのも選択肢です。
自然・風景でも人によって好みが分かれるし、
どのような用途の部屋にするか、
自分のライフスタイルとの兼ね合い、
大切にしたい価値観などで、多様な選択肢や方向性が生まれると思います。
まず一面だけ、というように、壁紙選びに慣れるまでは、部分的に・少しずつ進めると、
無理なく楽しめると思います。

まとめ|環境を整えるとは、自分を大切にすること
気持ちが落ちているときに、自分に厳しくしたり、無理にポジティブにしようとしても、
かえって苦しみを深める結果になることもあります……。
自分の内面に目を向けることも大切ですが、
内面だけでなく、日々触れている環境(外側)に目を向けてみましょう。
そして、気になるところで、自力でなんとかなるのなら、それを改善してみる。
――汚れた壁を整える。好きな色を採り入れてみる。気に入った風景を採用する……
壁紙でなくても、インテリアその他、何かしら”小さな変化”を及ぼせる要素があるのではないでしょうか?
億劫がらずに、まずはそこに手を付けてみましょう。
ほんの小さな手間暇が、次の行動を呼び込みやすい空間を作っていくのです。
それが積み重なっていくと、大きな開運ともいえる転機や飛躍が訪れるかもしれません。
少なくとも、現状維持よりは前進しています。
一生を賭するような選択ではありません。
暮らしの背景を自分で選び直してみる――その行動が、自分らしさを認める・大事にする感覚を取り戻す一歩になるでしょう。


